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【続報】トランプ関税についてブライトリングCEOが今後の見通しのインタビューを受ける!

皆様こんにちは。
いつもブライトリングブティック京都のブログをご覧いただき、誠にありがとうございます。

本日は見出しにもある通り、ブライトリングのCEOジョージ・カーン氏が、アメリカ市場における「トランプ関税」について今後の見通しを語ったインタビューが公開されていましたので、その一部をご紹介させていただきます。

ご存じの通り、腕時計はスイスからアメリカへ輸入される主要高級品のひとつ。関税率の変動は価格に直結し、時計業界全体にとっても大きな関心事です。特にブライトリングはアメリカ市場で非常に高いシェアを誇るブランドですから、その影響は決して小さくありません。 

トランプ関税39%による現在の影響は?

私たちのブログをご覧いただいている皆様は、時計の価格改定について非常に敏感にとらえていらっしゃる方が多いと思います。
「次はいつ値上がりするのだろう」「今が買い時なのか、それとももう少し様子を見たほうがいいのか」──時計好きの方であれば、一度は考えられたことがあるのではないでしょうか。

そんな中で冷静にニュースを振り返ってみると、意外と「価格改定そのもの」の情報は少なく感じられるかもしれません。むしろ、ブランドごとに公式発表があるまでは、全体的に沈黙を守っているような雰囲気すらあります。
ですが、これは「何も起きていない」のではなく、むしろ水面下では各ブランドが次の一手を慎重に検討している証拠。為替や国際情勢、原材料の高騰などさまざまな要素をにらみつつ、“その時”に備えて着実に準備が進められているのです。

まさに「嵐の前の静けさ」と言える状況。だからこそ、私たち愛好家やコレクターにとっては、いま市場を冷静に見極める絶好のタイミングなのかもしれません。 

どうして価格改定が表面化していないのか

この問題を語るうえで重要なのが、ジョージ・カーン氏がインタビューで話していた内容です。

「この数カ月間で、米国において3カ月営業が可能な在庫を出荷し、事前に対応策を講じてきました」

この言葉の通り、ブライトリングではすでに米国の小売店向けに約3カ月分の在庫を出荷済みであり、短期的には価格上昇を回避できる見込みとなっています。単なる「静観」ではなく、実際に動きながら将来に備えている点はさすがです。

また、この“3カ月”という猶予期間があることで、スイス政府が米国との間で関税引き下げや緩和の合意を取り付けられる可能性に期待が持てる状況でもあります。

解決策が見つからなかった場合、日本への影響は?

 「仮に今後3カ月以内に解決策が見つからなければ、当然ながら値上げせざるを得ません。我々はパートナー企業と協議し、利益率の引き下げを検討しなければならないでしょう。値上げは米国だけでなく、世界全体で考慮する必要があります。なぜなら、現在好調な米国市場で39%もの値上げを単独で実施することはあり得ないからです」

ジョージ・カーン氏の発言を受けて、私たちが注目すべきは「値上げは米国だけではなく世界全体に波及する」という点です。
なぜなら、時計という高級財は“グローバル価格”の基準に沿って流通しているからです。

もし米国市場だけが39%もの値上げを強いられれば、アメリカ国内の消費者は海外購入に流れ、結果として価格差による“逆輸入現象”が起きてしまいます。これではブランドの信頼性や価格の整合性が保てません。だからこそ、値上げは必然的に全世界的な動きとなるのです。

ここで特に影響を受けやすいのが日本市場です。
日本はすでに中国や香港を抜き、スイス高級時計業界にとって「世界でも2~3番目の重要市場」と目されています。その一方で、2025年1月に約8%の価格改定が行われたとはいえ、依然として日本は「世界基準価格より10~20%ほど安く購入できる国」です。これは多くの時計愛好家にとって嬉しい状況ですが、企業視点から見れば「価格を上げられる余地がまだまだ残っている市場」と映ります。

そのため、もしトランプ関税が長期化すれば、米国の値上げを起点として日本市場でもさらなる改定が避けられない可能性があります。結果的に「トランプ関税で最も割を食うのは日本だった」というシナリオも十分考えられるのです。

では、「海外で買った方が得なのか?」と疑問を持たれる方も多いでしょう。しかし実際にはそう単純な話ではありません。海外で購入しても、現地での価格調整や税制、アフターサービスの利便性を考えれば、日本で買う方が結果的に安心で確実です。重要なのは“安い国で買う”ことではなく、世界のどこで買っても同じ価値を持つ「標準価格」に近づいていく過程だと言えます。

いま出ている影響は在庫不足?

スイス時計産業連盟の発表によれば、7月の米国向け時計およびムーブメントの輸出額は前年同月比45%増の5億5500万スイスフランに達した。

とされていますので、大規模な増産という対策はとれない以上、7他の国へ出荷する予定であった時計の行先を急遽アメリカへと変更しているのは容易に想像が出来ると思います。
そうなると実際に在庫不足が問題となります。

ブライトリングでは特定の品番については既に日本国内在庫が底をつきかけており、スイスへオーダーする必要があります。こうなると納期までは2~3カ月はかかることが多いのも事実です。今欲しいと思っている方にとっては大ピンチとなっています。

さらに追い打ちをかけるように、先程の内容と照らし合わせると、3カ月以上かかるとなれば、価格改定のリスクが高まってしまいます。3カ月後に買う時には、実物を見ることもできず、想像だけでご購入いただかなくてはいけない可能性すらあるのです。

つまり「今は在庫があるうちに、現行価格で実物を手に取って選べる、数少ないタイミング」だと言えます。

お得に購入したい方こそ動くべき状況

ブライトリングブティック京都に足を運んでくださった方であれば、ご存知の通り、私たちは皆様の「頑張って時計を購入する」というお気持ちを全力で応援するお店です。
価格改定前に購入する、という理由は一見ネガティブに思えるかもしれません。しかし実際には、今まで迷っていた方にとって「あと一歩踏み出すきっかけ」となる強力な後押しにもなり得ます。

ただし大切なのは、数字やタイミングだけでなく「実際に腕にのせて感じていただくこと」です。
写真やカタログで見ていたモデルも、試着してみると驚くほど印象が変わるもの。
ケースサイズの収まりや、素材の質感、ダイヤルカラーが肌に映える瞬間は、想像以上に心を動かされる体験です。

ぜひ在庫がある今のうちに、まずはお気軽に「試着」してみてください。
その一本が“欲しい時計”から“自分の相棒”へと変わる瞬間を、きっと楽しんでいただけるはずです。 

(参照)https://hodinkee.jp/articles/round-up-swiss-watch-exports-to-u-s-surge-ahead-of-tariffs-audemars-piguet-buys-key-supplier-casio-n