皆様こんにちは。
いつもブライトリングブティック京都のブログをご覧いただき誠にありがとうございます。
本日は皆様の意見もお伺いしつつ、西川が次に買う時計を絞り込んでいこうと思います。
気に入っているポイントや迷っているポイントをダラダラと書いていきますので、最後までお付き合いください!
新作のスーパーオーシャンヘリテージは傑作の予感⁉
皆様、時計を選ばれる際に「気に入るポイント」ってありますよね。
デザインだったり、機能性だったり、人それぞれだと思いますが──実はこの“ポイント”、時間とともに変わってくるものなんです。
私自身の中でも、その「気に入る理由」は少しずつ変化してきました。
今振り返ってみると、こんな感じの変遷があります。
・知名度があること(誰もが知っているブランド、という安心感)
・機能が多いこと(パーペチュアルカレンダー+クロノグラフなど、いわゆる“全部入り”)
・ムーブメントの仕上げの美しさ(裏から見える機械の精緻さにうっとり)
・外装の仕上げと装着感(手元を見るたび気持ちが上がる、ストレスのない着け心地)
・“余白の美” ←いま、ここに落ち着いています(笑)
ありがたいことに、長年お付き合いくださっているお客様であれば「分かる分かる!」と共感いただけるかもしれません。
皆様はいかがですか?
「これだけは外せない!」というポイントがあれば、ぜひ教えてくださいね。
時計選びは、そんな“こだわり”があるからこそ、楽しいのかもしれません。

さて、こうした変遷を経てきた私の「気に入るポイント」ですが──
それぞれが入れ替わるものではなく、一つひとつが積み重なり、深まっていくものだと感じています。
それだけに、新しい一本に出会ったときの“ときめき”は、むしろ以前よりも濃くなっているのかもしれません。
そして今、そんな私の目に留まった時計がこちら──
2025年6月に発表された「スーパーオーシャン ヘリテージ 42 クロノグラフ」です。
日々、数多くの時計と向き合い、情報をアップデートし続けている立場からしても、
このモデルにはただならぬ“傑作の予感”を感じています。
スーパーオーシャンヘリテージ42クロノグラフの見どころ
私の“時計の好みの変遷”を振り返ってみると、最初に重視していたポイントは「ブランドの知名度」でした。
もちろん、今はブライトリング ブティックでお仕事をしている立場ですので、ブランド認知という点には日々敏感でいますが、ここ数年のブライトリングは本当に知名度が大きく伸びていると感じます。
特に驚かされるのが、お客様がご来店くださった際に「どこでブライトリングを知ったのですか?」とお聞きすると、
「友人や知人が着けていて、それがすごくカッコよかったから」というお声をいただくことが非常に多いんです。
テレビCMや雑誌広告など、いわゆる大々的な露出は決して多くはないかもしれません。
それでも“人から人へ”と着実に広がっていく、そのブランドの力強さに、改めて「やっぱりいいブランドだな」と誇りを感じています。

機能性において、やはりブライトリングといえば「クロノグラフ」の存在は欠かせません。
今回のスーパーオーシャン ヘリテージ 42 クロノグラフは、ナビタイマーやクロノマットとはひと味違った印象を持っています。
特徴的なのは、インダイヤルが左右対称に配された横二つ目の“ツーカウンター”デザイン。
このバランスの取れたレイアウトが、どこかクラシックでレトロな雰囲気を醸し出しており、現代的なブライトリングの中でも少し異なる趣きを感じさせます。
そして、搭載されているムーブメントはブライトリング自社開発の信頼の証──キャリバーB01。
高精度・高耐久・長寿命を兼ね備えたこのムーブメントは、「壊れない安心感」があり、日常使いにも、そしてブライトリングらしく海での使用にも心から信頼できる一本となっています。

近年、時計選びの中で“着け心地”というのは、まさにトレンドとも言えるほど注目されているポイントです。
そして今回の「スーパーオーシャン ヘリテージ 42 クロノグラフ」は、その期待にしっかりと応えてくれています。
特に前作と比較すると、ケースが明らかに薄くなっており、腕元へのフィット感が格段に向上しています。
この薄さでこの防水性能・クロノグラフ機能を搭載していること自体が素晴らしく、ブライトリングの技術力の高さを実感させられる完成度です。
まさに、日常で使いたくなるプロフェッショナル・ツールウォッチとして、隙のない仕上がりだと感じています。
時計の高級感はどこに宿るのか?
さて、最近ふとした瞬間に感じたことがあります。
それは、お客様の時計をじっくりと観察しているときに気づいた、「高級感は一体どこに宿るのか?」という問いです。
皆様は、どう思われますか?
私自身、新しい時計が店舗に届いたときに、まず最初に注目するのは「隙間」や「余白」の部分です。
この“何もないように見える空間”こそが、実は時計全体の印象や高級感に大きく影響していると感じるのです。
今回の「スーパーオーシャン ヘリテージ」が大きくリニューアルした点のひとつが、ケースとストラップの“隙間(余白)”の精度です。


実は、時計においてこの“ケースとブレスレットの接合部”は、意外と見落とされがちな部分。
というのも、通常この2つは別々のメーカーで製造されていることが多く、隙間が生まれてしまうのはある意味仕方のないことでもあるのです。
しかし、時計の価格帯が上がるほど、この“隙間”がどんどん目立たなくなっていくのをご存じでしょうか?
それはもちろん、使われる工作機械の精度やグレードによる部分もありますが、それ以上に──
「誰も気にしないような細部に、どこまでこだわれるか?」という、ブランドとしての姿勢や哲学が色濃く現れるところなのです。
今回のスーパーオーシャン ヘリテージには、そうした“見えない部分”へのこだわりがしっかりと息づいています。
まさに、高級感はディテールに宿るということを再認識させてくれる一本です。


さらにぜひ注目していただきたいのが、写真ではほとんど伝わらない部分ですが──
それが「文字盤とガラスの距離感」です。
一般的に高級時計と呼ばれるモデルの多くは、針とガラス、あるいは針と文字盤との“クリアランス”が非常に狭く設計されています。
その理由のひとつは、時計自体の薄型化が進んでいること。また、斜めから時計を見たときにも針が浮いて見えず、視認性が格段に良くなるからです。
しかし、この“距離を詰める”というのは、言葉で言うほど簡単なことではありません。
実際には、針の取り付け・取り外し作業の難易度が非常に高くなるため、高い技術力と経験をもった職人の存在が欠かせないのです。
こうした繊細な工程を丁寧に積み重ねることで、写真では伝えきれない“高級時計の本質的な美しさ”が生まれます。
まさに、見えない部分こそが、その時計の価値を語ってくれる。そんなポイントにも、ぜひ注目してみてください。


そして、このクリアランスをここまで極限まで詰めることを可能にしている理由のひとつが、
今回採用されているサファイアクリスタルガラスの形状にあります。
実際に過去モデルと比べていただくと一目瞭然ですが、今回の新作ではガラスがほんのりと盛り上がったドーム型になっているのが分かります。
この立体的なガラス形状は、見た目に奥行きと柔らかさをもたらすだけでなく、針やインデックスとの距離感を自然に近づけることができ、視認性や高級感を高める効果もあるのです。
ただし、このドーム型ガラスは、通常のフラットガラスと比べて格段に製造が難しく、
加工には高い技術と時間を要するため、ガラス単体のコストが数倍にもなると言われています。
まさに、「見え方」にこだわり抜いたブライトリングのものづくりの姿勢が、このガラスひとつにも凝縮されているのです。
ブレスレットの進化も見逃せない!
皆様は、ブレスレットの形状によって“その時計を使いたくなるシチュエーション”が変わってくることをご存知でしょうか?
今回の「スーパーオーシャン ヘリテージ」は、リニューアルに伴い、ブレスレットにも大きなアップデートが加えられました。
まず注目すべきは、ブレスレットの厚み。
従来よりもしなやかで薄くなったことで、装着感がさらに向上し、より幅広いシーンで使いやすくなっています。
そして何より特筆すべきなのが、留め具(バックル)の形状の変化です。


時計のブレスレットに使われている留め具のことを、皆様ご存知の通り「クラスプ」と呼びます。
そしてこのクラスプは、時計を着けたり外したりするたびに必ず手に触れる部分──つまり、使用感において非常に重要なパーツです。
今回のスーパーオーシャン ヘリテージでは、このクラスプのデザインと構造に大きな改良が加えられています。
一見すると些細な変更かもしれませんが、実はここにこそ、このモデルがどのようなポジションにあるのか、
ブライトリングがどれだけ本気でこのモデルに向き合っているかが、はっきりと表れているのです。

まず、旧作のスーパーオーシャン ヘリテージに採用されていたブレスレットには、
「ダブルロック方式」と呼ばれる、着け外しの際に2ステップの操作が必要な構造が用いられていました。
これは単なる仕様ではなく、非常に理にかなった設計です。
というのも、スーパーオーシャン ヘリテージは200m防水を備えた本格的なダイバーズウォッチ。
つまり、過酷な環境下や水中での使用を前提に作られているため、不用意に外れることのない高い安全性が求められるのです。
加えて、ダイバーズスーツの上から着用する際には腕回りのサイズが変わるため、ブレスレットの微調整機構が搭載されており、
実用性を重視した設計となっていました。
このように、旧作のクラスプは「プロフェッショナルユース」を意識した堅牢性と信頼性を重視した仕様だったのです。


そして今回の新作 スーパーオーシャン ヘリテージでは、ブレスレットの進化を象徴するように、
新たに「ワンタッチ式の観音開きクラスプ」が採用されました。
このタイプのクラスプは、ブライトリングの中でも「ナビタイマーブレス」や「ルーローブレス」といった、
無骨さの中に洗練を宿したモデルにのみ採用されてきた、特別な構造です。
最大の特徴は、横から見たときの“美しさ”と“スッキリ感”。
接合部の段差が少ないシームレスなデザインに仕上がっており、実際に装着していただくとそのスマートさに驚かれる方も多いです。
このタイプのクラスプは、もともとドレスウォッチに多く使われる設計でもあり、
タフなダイバーズウォッチでありながら、上品さやエレガンスも感じさせる今回のモデルに、まさにふさわしい選択となっています。
文字盤の変化が美しさに磨きをかける
この仕事をしていると、不思議と時計に“一目惚れ”する瞬間というのは、そう多くありません。
毎日たくさんの時計に囲まれ、触れて、見比べていると、
どれだけ魅力的なモデルであっても、ある程度は「パーツの組み合わせ」や「デザインの傾向」が見えてしまうからです。
確かに、たまに数千万円クラスの超複雑機構モデルや芸術的な仕上げの時計を見ると、
「これはすごいなぁ」と素直に感嘆することはあります。
けれど、「じゃあ、自分が本当に欲しいか?」と自問すると、正直なところ“…”となることも少なくありません。
では、そんな私が今回、久しぶりに「欲しい」と感じた理由、一目惚れしたポイントとは?

実は、私が一目惚れしたポイントは──「分針」なんです。
少し意外に思われるかもしれませんね。
でも、皆様が実際に時計をご覧になる際、ここまで近い距離で細部をじっくり観察されることはほとんどないと思います。
だからこそ、あえてこの部分に注目して、その魅力を少しご紹介してみたいと思います。


今回のスーパーオーシャン ヘリテージに採用されている分針は、旧作・新作ともに「バトン型」と呼ばれる形状が使われています。
このバトン型は、ダイバーズウォッチによく見られる非常に実用的なデザイン。
というのも、針の面積が広く取れるため、夜光塗料をしっかりと塗布できるというメリットがあります。
その結果、暗所や水中での視認性に優れることから、多くの本格的なダイバーズウォッチに採用されているのです。
ここで少し余談ですが、旧作のスーパーオーシャン ヘリテージでは、
時間を示すインデックスには夜光塗料が使われていませんでした。
しかし、今回の新作ではその点がしっかりとアップデートされており、
インデックスにも夜光塗料が施されているほか、文字盤外周には細かな目盛りも追加されています。
これにより、視認性が向上しただけでなく、ディテールに宿る完成度の高さも感じさせる仕上がりとなっています。
西川がドキッとしたポイントはここ!
人間の目というのは、実は「光」そのものよりも、“影”や“コントラスト”を通して物を認識する力に優れているそうです。
今回のスーパーオーシャン ヘリテージにおいても、その原理が巧みに取り入れられています。
具体的に言うと、分針の中央に塗布された夜光塗料が“影”の役割を果たし、
その周囲を囲むシルバーのメタル部分が“光”となる構造です。
この光と影のコントラストがあることで、視認性が飛躍的に高まり、
あらゆる角度や光の下でも時間が直感的に読み取りやすい──そんな進化が実現されています。

ここで皆さまには、ぜひ“光”のほうに注目していただきたいのです。
分針のシルバー部分──いわば“光”のラインに目を向けると、根元からゆるやかに膨らみ、そして先端にかけて鋭く絞られていく美しい造形が見えてきます。
そしてその針先は、まるで計算され尽くしたかのように、インデックスの目盛りギリギリまでしっかりと届いています。
普段あまり意識されることのないこのディテールですが、バトン針というシンプルな形状だからこそ、この繊細なプロポーションが際立つのです。
無駄を削ぎ落とした設計の中に生まれる、儚くも美しい表情──まさに、光と影のバランスが描き出す芸術です。
正直なところ、これほどまでに分針の造形に心を動かされたお客様には、まだ出会ったことがありません。
ですが、この価格帯でここまでのこだわりを貫けるブランドがあるとすれば、ぜひ私にも教えていただきたいと思うほどです。
西川が迷っているのはこの2つ
さて、ここまで長々とお付き合いいただき、誠にありがとうございます。
最後に、現在私・西川が本気で購入を悩んでいる2本をご紹介させていただきます。


どちらも同じ「スーパーオーシャン ヘリテージ B01 クロノグラフ」なのですが──
そう、悩んでいるのは“色違い”なんです!
お客様も色選びで迷われることが多いですが、私も同じく絶賛迷い中です。
皆さん、「パーソナルカラー診断」って受けられたことありますか?
私は受けたことはないのですが、自分では「黄色」や「オレンジ」が似合うタイプだと思っていて、実際に好きな色も“オレンジ”系。
その一方で、青系の服はほとんど着ないですし、これまで時計を選ぶ際にも青文字盤は一度も選んだことがありませんでした。


…なのに!今回のスーパーオーシャン ヘリテージのブルーの色味があまりにも美しすぎて、思わず心が揺らいでしまっているのです。
でも同時に、グリーン文字盤も実に魅力的でして…これがまた悩みのタネ。
個人的にはグリーンの方が自分に似合うように思っていますし、近年の流行色だったグリーンも、今では完全に“定番カラー”として定着した印象があります。
そして、販売員の立場から見ても──グリーン文字盤は間違いなく“お洒落上級者”の雰囲気が漂う色。
ここまでわかっているのにブルー文字盤を捨てられないということは…
うーん…これは、本当に迷います…。