皆様こんにちは。
いつもブライトリングブティック京都のブログをご覧いただき、誠にありがとうございます。
先日ふと「高級とは一体何なのだろう?」という問いが頭をよぎりました。
皆様にとっての“高級”はどのようなものでしょうか?
明確な答えがあるわけではないからこそ、この問いはとても奥深く、考えるだけで面白いものです。
そんな“答えのない問い”に向き合うことを、私たちは「哲学」と呼びます。
時計を通して少しだけ哲学に触れる時間を、本日のブログでご一緒できれば嬉しく思います。
辞書で調べてみた
大人になると辞書を開く機会はめっきり減りますが、こうして調べてみると意外な発見があります。
「高級とは…」
階級や地位、程度や品質が高くすぐれていること。また、そのさま。
対義語は「低級」。

とてもシンプルですが、改めて読むと「高級」という言葉そのものが比較の中でしか成立しないことが見えてきます。
あるものと比べて“上”だから高級。“下”だから低級。そう考えると、非常に相対的な概念なんですね。
日本語はそもそも曖昧さを含む美学がありますが、英語に置き換えるとどうでしょうか。
- Luxury(ラグジュアリー) … 高級で贅沢なもの。非日常感を楽しむニュアンス。
- Premium(プレミアム) … 通常よりワンランク上。ちょっと特別な“+α”を表現する言葉。
- High-class(ハイクラス) … 等級的に上位。格式や地位を感じさせる響き。
どれも耳馴染みがありますが、改めて考えるとニュアンスの違いが微妙に面白いですよね。
「なんとなく分かったような、でも完全には言い切れない」──そんな掴みどころのなさもまた、“高級”の持つ魅力のひとつなのかもしれません。
料理に置き換えて比較してみよう!
さて、イメージを膨らませるときには「たとえ話」が役立ちます。
今回は「料理」を例に、高級の違いを3段階で見てみましょう。
区分 | 特徴 | 店の造り | 料理を作る人 | 下ごしらえの有無 | 味の再現度 |
---|---|---|---|---|---|
① 家庭料理 | 特定の個人の好みに左右される | 自宅の食卓 | プロではない | 簡単な調味料や市販のだしで手早く | 同じ味を毎回出すのは難しい |
② チェーン店 | 多くの人が気軽に楽しめる“定番の美味しさ” | 清潔感のある店構え。雰囲気作りにも配慮 | アルバイトなどが簡単に調理 | 機械を使用した大量調理 | いつ行っても同じクオリティ |
③ 高級店 | “唯一無二”を体験させてくれる場所 | 空間デザインそのものが芸術。静けさや演出も一流 | トップシェフ。食材や調理法を自在に操り、創造的 | 素材ごとに異なる下ごしらえに数日〜数週間。徹底したこだわり | その日その瞬間しか味わえない特別さを提供 |
① 家庭料理(身近さと可変性)
- 素材調達:近所のスーパーで旬や特売を見ながら野菜・肉を購入。
- 仕込み:下処理は最小限。玉ねぎは軽く炒め、市販ルーで味を整える。
- 工程:煮込み時間は30〜45分程度。水分量や火加減で仕上がりが日々変化。
- 味の傾向:家族の好みに寄せた“我が家の味”。コクや辛さは**トッピング(はちみつ・ソース・バター等)**で調整。
- 再現性:作り手の気分とコンロの機嫌でブレが出やすいが、それも魅力。
- 体験価値:温かさ・ボリューム・安心感。コスパ良好で日常に寄り添う。
②チェーン店(均質性と速さ)
- 素材調達:本部が規格化した食材を大量一括仕入れ。
- 仕込み:センターキッチンで大量調理→急冷、店舗で温度管理しながら提供。
- 工程:レシピ・分量・温度が数値化され、誰が作っても同クオリティ。提供までが速い。
- 味の傾向:辛さや粘度は最大公約数に最適化。トッピングでバリエーション。
- 再現性:極めて高い。どの店舗でも同じ味が出る安心感。
- 体験価値:価格は抑えめ、回転が早く、時間価値に強い。個性は控えめ。
③高級店(唯一無二と物語性)
- 素材調達:シェフ自ら市場・産地へ。部位・産地・旬を見極め、日毎に選別。
- 仕込み:食材ごとに別鍋で段階的に下ごしらえ。玉ねぎは飴色までじっくり、スパイスは焙煎→テンパリングで香りを最大化。自家製ブイヨンで層の深い旨味を構築。
- 工程:一晩〜数日の寝かせで丸みを出す。提供直前に酸味や香味油で立体感を仕上げる。
- 味の傾向:同じ“カレー”でも日・ロットで表情が変わる生きた一皿。
- 再現性:工業的な均質ではなく、その日の最適解を出すスタイル。
- 体験価値:器・空間・サービス・ペアリングまで含めた総合体験。価格は高いが記憶に残る。
この三段階を並べると、高級=価格だけではなく「時間・手間・思想まで含めた体験の総量」だと見えてきます。
腕時計における価格を左右する3要素
①ケース
・外観を決める部分であり、素材・仕上げ・形状の難易度が価格に直結します。
・ステンレス、チタン、セラミック、貴金属…素材ごとに加工難度が異なり、曲面のポリッシュや防水性能も手間と技術が要ります。
ここに力を入れるブランドは「ケース屋さん」と呼ばれ、視覚的な美しさや装着感で差別化を図ります。

②ムーブメント(心臓部)
・時を刻む最重要パーツ。部品点数は数百に及び、精度・耐久性・機能性がブランドの格を決めます。
・汎用ムーブメントを採用するブランドもあれば、ゼロから開発する「自社製」ブランドも。
・「ムーブメント屋さん」と呼ばれるブランドは、見えない部分にこそ最大の美学を宿します。

③ブレスレット
・手首に触れる部分だからこそ、快適性・耐久性・仕上げに差が出ます。
・見た目だけでなく「駒の動きの滑らかさ」「バックルの操作性」「重量バランス」まで含めて完成度が問われます。
・実はここを軽視しないブランドは意外と少なく、こだわるブランドは“トータルの完成度”で高評価を得ます。

組み合わせの多様性
ケースにこだわるが、ムーブメントは汎用品 → 「ケース屋さん」
ムーブメントだけは超一流だが、ケースやブレスは外注 → 「ムーブメント屋さん」
ケース・ムーブメント・ブレスレットすべてを自社工場で完結 → マニュファクチュール(総合時計メーカー)

「マニュファクチュール」とは?
厳密にいえば「すべて自社製造」ですが、現代の時計産業では優秀なサプライヤーとの協業も当たり前。
例えるなら、高級店のシェフが「信頼できる魚屋や肉屋から最高の素材を仕入れ、自分の感性で料理に仕上げる」イメージです。
つまり「どこまでを自社でやるか」よりも、「最終的にどんな思想を体現しているか」が本質。
ブライトリングは高級なのか
ブライトリングの時計は、ここ数年で確実に「高級ブランド」としての存在感を強めてきました。
「最近ブライトリング高くなったな」と感じられる方も多いと思いますが、これは単なる価格上昇ではなく、格付けそのものが上がっている証拠なのです。
その理由をいくつか挙げてみましょう。
1. マニュファクチュールへの進化
ブライトリングは今や名実ともにマニュファクチュールです。
スイス時計の聖地の一つ、世界遺産に登録された街「ラ・ショー・ド・フォン」で生み出される時計は、ケース・ブレスレット・ムーブメントに至るまで自社開発。
- モデルごとに異なるケースデザインやブレスレットは、一目で「これはブライトリングだ」と分かるアイデンティティを確立。
- クロノグラフの心臓部である自社開発ムーブメント「B01」は、設計段階から完全自社製造。信頼性と美しさを両立し、世界の時計愛好家から高い評価を得ています。
さらに2025年には「B31」という自社製の3針キャリバーが登場。クロノグラフだけでなくシンプルウォッチの分野でも自社ムーブメントを搭載できるようになったのです。これはブライトリングが単なるスポーツウォッチメーカーではなく、総合的なマニュファクチュールへと進化した証拠といえます。
2. 航空との深い関わりが生む唯一無二の物語
ブライトリングを語る上で欠かせないのが、航空業界との強固な結びつきです。
「空のプロフェッショナルのための計器」として信頼されてきた歴史は、他のブランドには真似できない揺るぎない物語を持っています。
クロノグラフの分野でも、航空用時計の発展に大きく寄与してきた背景があり、まさに「空」と「計測」を象徴するブランドといえるでしょう。

3. 高級ブランドにふさわしい世界観
高級時計とは、単に「値段が高いもの」ではありません。
- 独自のデザインアイデンティティ
- 自社製造による確かな品質
- 歴史と物語の裏付け
これらを兼ね備えて初めて「高級」と呼ばれます。
ブライトリングはまさにその要素をすべて満たし、ここ数年で格付けをさらに高めたブランドです。



だからこそ今、「ブライトリングは高くなった」という感覚は、単なる価格ではなく価値の上昇として受け止めていただきたいと思います。
世界中共通のコンセプトを楽しむ場所
ブライトリングブティック京都は、スイス本国が定めた「世界共通コンセプト」に基づき設計されています。
そのため、一歩店内に足を踏み入れると、まるでスイス本国にある旗艦店と同じ空気感を味わえるのが大きな特徴です。

例えば、お客様が腰掛けられる椅子ひとつにしても、価格は○○万円。数字を聞けば「腰を浮かしてしまいそう…」と思えるような高額な家具ですが、それは単なる贅沢ではなく「お客様が安心して時計と向き合える空間づくり」のために投資されているのです。
店内のインテリア、照明、ディスプレイ、そして香りに至るまで。すべてが「高級時計を選ぶ時間」にふさわしい舞台を整えるために存在しています。
時計そのものの品質や価値を感じていただくのはもちろんですが、それを迎える空間やサービスが整ってこそ、“本当の高級”を体感できるのだと思います。

だからこそ、ブライトリングブティック京都は「時計を見る」だけではなく「高級な時間を過ごす」場所としてご利用いただけるのです。
ぜひブライトリングブティック京都へご来店ください。
時計をご覧いただくだけでも、新しい発見や体験があるはずです。

「気になっているモデルを試着してみたい」
「最新作を直接手に取ってみたい」
「高級時計のある世界観を味わってみたい」
そのどんな理由でも大歓迎です。
私たちは、お客様にとって特別な一本と出会う瞬間を、最高の空間とサービスでお手伝いさせていただきます。
まずはお気軽に遊びにいらしてください。きっと“ブライトリングの魅力”を五感で感じていただけると思います。