ブライトリングより2022年5月24日新作が発表されました。
それは世界で初めて宇宙に飛び立ったスイス時計である「コスモノート」です。
誕生から60周年を記念するブライトリングとしてのアニバーサリーモデルとなります。

誕生から10年ほど経った1960年代、ブライトリングの「ナビタイマー」は、パイロットウォッチとしての地位と名声を確立していました。
しかし世界の関心は急速に空の旅を越え、未知なる世界である宇宙開発へと移り、世界中で宇宙開発競争が進行していました。
そして、時計メーカーの間では世界初の宇宙飛行士用腕時計としての功績を功績を残すための開発競争も始まっていました。

ブライトリングはこの時にパイロットウォッチで培ったノウハウを活用し、世界中にその名を更に高め一躍トップブランドとなります。
1962年5月24日、宇宙飛行士”スコット・カーペンター”がマーキュリー・アトラス7号のミッションでナビタイマー コスモノートを着けて地球を3周してから、ブライトリングは正式に「宇宙に飛んだ初のスイス製腕時計」の称号を得ることとなります。
この大規模で先進的な機会に着ける腕時計はカーペンターの個人的な要望を取り入れており、彼が飛行士とした活躍していた頃に目にしたアイコニックな「ナビタイマー」に、宇宙で昼と夜を区別するための”24時間表示ダイヤル”を採用したバージョンでした。

歴史あるミッションから60周年となった今日、ブライトリングはスコット・カーペンターのオリジナルの”ナビタイマーコスモノート”を公開するのみならず、その歴史ある腕時計のトリビュートモデルを発表しました。
人類の歴史的な年、日にちを記念し、シリアルナンバー付きの世界限定362本の貴重なモデルがこの「ナビタイマー B02 コスモノート クロノグラフ 41リミテッド エディション」です。

1962年5月24日、打ち上げ5時間後、スコット・カーペンターが搭乗していたオーロラ7号の宇宙カプセルは大西洋に無事着水。
回収作業には3時間を要し、長時間海水に漬かったことで、スコット・カーペンターのコスモノートは修理不可能なほど損傷を受けてしまうこととなります。
ブライトリングはすぐに彼の時計を取り替えましたが、海水の浸水より破壊され腐食した宇宙航空史に残る時計は、現在でもブライトリング家に未修復のまま保管されており、公開されることがなく広く知られることはありませんでした。
それが今日までのお話です。

歴史的な飛行からちょうど60年が経った今、チューリッヒで開催される宇宙をテーマにしたイベントで、選ばれたコレクター、ジャーナリスト、時計愛好家たちに偉大なスペースウォッチが初めて公開。
それは、ブライトリングのCEOジョージ・カーン氏と元NASA宇宙飛行士のスコット・ケリーが共催した、活気あふれる交流会の午後でした。
ゲストにはカーペンター家のご家族、グレゴリー・ブライトリング、歴史家でコレクターなどの豪華な顔ぶれ。
パネリストたちはコスモノートの製作、カーペンターのミッションの重要性、そしてそのどちらもが当時の宇宙開発計画にいかに適合していたかを振り返りました。
また、2019年にグレゴリー・ブライトリングがオークションで落札したコスモノートが展示されました。
コスモノートは、真のナビタイマーと言えます。
数学的演算を行うための回転計算尺、世界パイロット協会AOPAの「ウィング」ロゴ、3つのクロノグラフカウンターといったブライトリングの象徴的なアビエーションウォッチの特徴をすべて備えています。
ナビタイマーとコスモノートの決定的な違いは、24時間表示の機能というスコット・カーペンターの要望に応えた時間表記です。

新しい「ナビタイマー B02 コスモノート クロノグラフ 41リミテッド エディション」は、オールブラックダイヤルにブラックアリゲーターストラップあるいは7連のステンレススチール製ブレスレットを採用。
単純なオリジナルモデルの再現ではなく、今回は新たな特徴を採用しており、一眼見ただけでは気づかないことになります・
それはベゼルの素材にプラチナを採用したことです。
更にシリアルナンバー付きの限定モデルでの登場ということで、コレクターの方にも嬉しい特別官を存分に演出してくれます。

そして、ブリッジに記念のエングレービングを施した”ブライトリング自社開発製造キャリバーB02”を見ることができるサファイアクリスタル製のケースバックです。
当時のモデルを再現したことで、珍しい手巻き式での機械式時計というところも素晴らしい魅力です。
ブリッジには、”Carpenter（カーペンター）”、”Aurora 7（オーロラ7号）”、”3 orbits around the Earth（地球3周）”の文字、NASA初の有人宇宙飛行に選ばれた7人の宇宙飛行士からなるオリジナルグループ名「Mercury 7（マーキュリー7）」の表記。
記念となる特別満載の1本に仕上がっています。

他の時計ブランドでも宇宙初を謳っているところがありますが、「宇宙に飛んだ初のスイス製腕時計」を名乗れるのはブライトリングだけです。
それまでに軌道に到達したスイスのタイムピースは、ストラップ付きのポケットストップウォッチのみでした。
さて、宇宙で着用され宇宙飛行士の要望に応じて設計されたコスモノートは、1962年に販売開始となった際もそのスペックは忠実に守られました。
24時間表示のタイムピースがコレクターの人気の的になっただけでなく、他の宇宙飛行士たちの腕にも頻繁に装着されるようになりました。
今日のコスモノートは、激しく競いあいながらも、すべてのミッションが人間の創造力の勝利であった時代における、宇宙旅行への原点回帰です。
この新しいモデルはオリジナルの美学を再現しながらも、繊細なアップデートによってモダンレトロな魅力を放っています。仕上げとして、ケースバックにはカーペンターのミッション日、「ONE OF 362」、そして「First Swiss wristwatch in space（世界初の宇宙に飛んだスイス製腕時計）」というフレーズが刻印されています。