クロノマット, ナビタイマー, ...

【ブライトリング】創業から今現代に至るまでの物語 Part3

 

皆様こんにちは。
本日は前回記載させていただきました、ブライトリングの歴史の続きをご紹介致します。

ナビタイマー、コ・パイロット 誕生

1952年にウィリー・ブライトリングは、平均速度や移動距離などのパイロットが飛行する為に必要な計算を行うことのできるクロノグラフ時計の開発に着手しました。
クロノマットに使用されている回転計算尺を航空用にアレンジし、パイロットが手袋を装着していても操作がしやすくなるようにベゼル周りにビーズ装飾を施したモデルを製作します。
そして、世界最大のパイロットクラブである国際オーナーパイロット協会(AOPA)の公式時計に採用されました。そのモデルが「ナビタイマー」です。この名前は「ナビゲーション」と「タイマー」を組み合わせて誕生しました。

小型の電卓がない時代に1つの時計であらゆる計算が可能となる画期的なモデルが誕生したことにより、世界中のパイロットの中で浸透していきました。

ナビタイマーは当初、AOPAの依頼で製作されたもので、一般には販売されませんでした。AOPA会員の間で大成功を収めたのを見たウィリー・ブライトリングは、このモデルをブライトリングのカタログに掲載することを決めたのです。
そして、1956年に一般向けのモデルを発表。
1952年に発表されて2022年で70周年を迎え、今も変わらずブライトリングを象徴する人気モデルとなっております。

ナビタイマーが航空業界で高い人気を博している間、さらに新しいパイロットウォッチの開発を行っていきます。
そして、1953年に「コ・パイロット」を発表します。これはユイット・アビエーション部門が製造したオンボードクロノグラフの流れを汲むものでした。

大きいダイヤル数字は視認性が良く、パイロットが飛行中でも時間を読み取りやすいように作られており、パイロットとの関わりをより強めるモデルとなりました。

「空」から「海」への挑戦

「空」の部門を制覇したブライトリングは次に「海」へと挑戦します。
1950年代、スキューバダイビングやマリンスポーツが流行し始めた時代にプロもアマチュアも、水中で安全に装着でき、重要な情報が得られる計器を求めていました。そこに目を付けたブライトリングはダイバーズウォッチの開発に着手します。
そして、1957年に当時としては異例の200m防水を備えたダイバーズウォッチ「スーパーオーシャン」が誕生しました。

今年で65年目を迎え、デザインは当時のものとは異なりますが、今でもブライトリングのモデルの中でも高い人気を誇っています。

宇宙への挑戦 「コスモノート」誕生

宇宙開発が盛んになった1960年代初頭、アメリカでは、月面着陸に向けて有人宇宙飛行の訓練と任務遂行のためにマーキュリー計画を開始。スコット・カーペンター中佐は、この一連の歴史的なミッションに参加した7人の宇宙飛行士のうちの一人です。訓練中からすでにナビタイマーのファンだったカーペンター中佐から、ブライトリングに特別な依頼が届きました。それは、宇宙服の手袋をはめたまま使用できるよう回転ベゼルを大きくし、また宇宙の暗闇の中で昼と夜を区別するために24時間表示ダイヤルを搭載した、アイコニックなパイロットウォッチの宇宙飛行士バージョンの製作でした。


1962年5月24日、スコット・カーペンター中佐はカスタムメイドのナビタイマーを腕に着け、地球を3周して無事ミッションが達成されました。これはブライトリングにとって大きな功績になり、初めて宇宙を旅したスイス製の手首装着型クロノグラフ「コスモノート」が誕生しました。コスモノートはそれまでのナビタイマーと同様に、熱狂的な人気を博し、後に一般販売されるようになりました。

若者へ焦点を当てた「トップタイム」の誕生

1964年、ウィリー・ブライトリングは、「若く活動的なプロフェッショナル」のニーズに応えるという明確なミッションを掲げてトップタイム コレクションを発表しました。


若い男性だけでなく、非の打ちどころの無い優美性に惹かれた若い女性の間でも人気となり、ファッションアイテムとして使われるようになりました。

1960年代の後半、ブライトリングのトップタイム・クロノグラフには空前の需要がありました。ブライトリングの時計がファッション雑誌のページを飾ると、映画業界もそれに倣い、銀幕でも目を引くようになりました。

パイロットやダイバーに向けたモデルだけでなく、ファッションアイテムとしても使用できるモデルを発表し、顧客拡大に成功したブライトリングは次に時計業界の歴史に関わる大きな一大事業を発表します。
その内容は、次回のブログでご紹介致します。



上記にPart1と2のリンクを添付しておりますので、是非ご覧くださいませ。
ここまでのご精読、誠にありがとうございました。