クロノマット, ナビタイマー

【ブライトリング】時計に悪影響を及ぼす磁気ってなに?磁気が入りっぱなしになっている時計のデメリット3選!

皆様こんにちは。
いつもブライトリングブティック京都のブログをご覧いただき、誠にありがとうございます。

本日は、既に機械式時計をお持ちの方、またこれから購入を検討されている方に向けて、ぜひ知っていただきたい内容をご紹介します。昨今、時計の修理原因としてよく挙げられる「磁気の影響」について、時計に与えるデメリットやその対策方法を解説します。

時計の時間が進む or 遅れる

時計の調子が気になるきっかけとして、多くの方が最初に感じるのは「精度への違和感」ではないでしょうか。たとえば、時計が進みすぎたり遅れすぎたりする場合がその典型例です。

ブライトリングの機械式時計は、世界で唯一、COSC(スイス公認クロノメーター)という独立した第三者機関の厳格な基準をすべての時計がクリアしています。この基準には精度のチェック(日差-4秒~+6秒)が含まれており、すべての検査を合格した時計だけが店頭に並ぶことが許されます。そのため、精度不良の状態で販売されることはまずありません。 

もしお使いの時計で精度の乱れを感じた場合、それは故障の可能性があります。その原因として特に多いのが、目に見えない「磁気」の影響です。
現代社会では磁気の発生源が至るところに存在し、時計が影響を受けるのを完全に防ぐことは困難です。たとえば、スマートフォンやタブレット、スピーカー、バッグの磁気付き留め具など、日常生活で頻繁に接触するアイテムが挙げられます。

この磁気が時計の精度にどのような影響を与えるのか、簡単にご説明いたします。

まず、時計の精度を左右する重要な部分である「テンプ」は、振り子の原理を応用した仕組みで動いています。この振り子の動きは、「振り子の等時性」と呼ばれる性質に基づいて設計されています。つまり、振り幅が一定であれば、その往復にかかる時間も一定であるという原則です。 

この振り子の紐の長さで精度調整しているのですが、磁気が入ると振り子の紐の長さは変わっていないにも関わらず往復する時間が短くなります。
そうなると時計の時間が進んでしまうため精度不良へとつながります。

機械式時計がどのように動いて調整できているのかについて詳しくは下記のブログで詳しく解説しております。
是非ご覧ください。

オーバーホールの期間が短くなる

磁気の影響で時計の精度が悪化している場合、オーバーホールの間隔が短くなる可能性があります。時計内部では、テンプが規則的に往復運動を繰り返しており、その運動の幅を「振り角」と呼びます。この振り角は通常、約280°前後が理想とされています。例えば、現行のブライトリングの時計では、テンプが1秒間に8回、280°の角度で往復する設計となっています。

しかし、磁気の影響を受けると、この振り角が低下してしまうことがあります。振り角が下がると、振り子の動きの幅が狭くなり、時計全体の精度が不安定になります。この状態は、あたかも人間が歩幅を狭めて早歩きしているような状況に例えられます。当然ながら、早歩きは体力を余計に消耗するのと同じように、機械式時計の内部でも摩擦が増え、機械油が急速に消耗してしまいます。

その結果、油切れになるタイミングが早まり、通常よりも早くオーバーホールが必要になる可能性が高まります。 

小さなストレスが溜まる

機械式時計に磁気が影響を及ぼすデメリットは、時計そのものだけでなく、ユーザーの心理面にも少なからず影響を与えるものです。例えば、磁気の影響によって時計の精度が悪化したり、パワーリザーブが短くなったりすると、その時計を身につける際の満足感や使い心地に悪影響を及ぼします。お気に入りの時計であればなおさら、その変化に気付き、ストレスを感じるかもしれません。

もし他にも時計をお持ちであれば、精度の悪化した時計を避けて別の時計を使ってしまうこともあるでしょう。しかし、そのような状況に陥ると「せっかく購入した時計なのに活用できない」と、残念な気持ちになったり後悔を抱いたりする可能性もあります。時計はただの時間を知る道具ではなく、所有者にとって特別な存在であることが多いからこそ、こうした心情的な影響は決して小さくありません。 

正しい認識を持つ重要性

近年、「耐磁性能」を重視した時計が多く宣伝されています。特に、強力な磁場にさらされることで知られるMRI検査にも耐えられる性能を持つ時計が話題になることがあります。しかし、こうした時計の耐磁性能について、多くの方が誤解しているポイントがあります。それは、「一瞬だけ強力な磁場に耐えられるのか」それとも「常に磁場にさらされる環境でも問題なく動作するのか」という違いです。

実際のところ、磁気というものは一瞬で時計にダメージを与える場合もありますが、多くの場合はじわじわと影響を及ぼします。例えば、パソコン業務を日常的に行う方や、スマートフォンを頻繁に使用される方などは、気づかないうちに磁気の影響を受ける環境にいることが多いです。このような状況は、現代の生活を送るほとんどの方に当てはまります。

耐磁性能が高いと言われる時計であっても、長時間・日常的に磁場にさらされると、徐々に影響を受けてしまう可能性があります。そのため、「耐磁性能があるから絶対に安心」とは言えません。

磁気が入ったらどうすれば良い?

まず知っておいていただきたいのは、一度時計に入った磁気は自然に抜けることはないという点です。しばらく放置したからといって磁気が抜けることはなく、人為的に「磁気抜き」を行う必要があります。では、この磁気抜きはどこでできるのでしょうか?

一つの方法として挙げられるのが、ブライトリングの修理工場です。日本国内には東京と大阪に修理工場があり、個人で時計を持ち込んで磁気抜きを依頼することが可能です。また、もう一つの選択肢として、全国に15店舗あるブライトリングブティックや直営店をご利用いただけます。特に、ブライトリングブティック京都では、約10~15分で時計の洗浄や磁気抜きを無料で行っています。

ブライトリングブティック京都は、京都市の中心地である烏丸に位置しており、ショッピングのついでに立ち寄りやすい便利な場所にあります。大切な時計のメンテナンスが気になる方は、お買い物の際などにぜひ気軽にお立ち寄りください。