皆様こんにちは。
いつもブライトリングブティック京都のブログをご覧いただき、誠にありがとうございます。
今回はお客様からよくご質問いただく内容の一つをご紹介致します。
「ブライトリングはどこの国のブランドですか?」というご質問にお答えいたします。
なぜ時計の本場はスイスなのか
皆様が良くご覧になる高級機械式時計の多くはスイスで作られている事が多いです。
元々の創業地が違っていても工場をスイスに構えるブランドというのは数多く存在しています。
それはなぜか?と申しますと時計の製作過程に答えがあります。
「桶は桶屋」という言葉は、日本の伝統的な職人気質や専門性を象徴する表現です。この言葉の意味は、一つの技術や職業に特化し、それを極めることが、最終的に最も高いクオリティや信頼性を生み出す、という考え方を示しています。
桶作りという一つの技術は、一見単純に思えるかもしれませんが、実際には非常に高度な技術と経験が必要です。材質の選定、木の削り方、接合技術など、各工程には職人の腕が求められます。そして、これを長年続けることで、最高の桶を作り上げることができるのです。つまり、「桶は桶屋」は専門職がそれぞれの技術を徹底的に追求することの重要性を強調しています。
この考え方は、他の分野でも当てはまります。例えば、スイスの時計産業においても、ムーブメントを製造する「マニファクチュール」や、外装部品を専門に作るメーカーがそれぞれの技術を極めることで、最高品質の時計が生まれます。それぞれの職人や企業が自分の分野を深く追求し、共同作業によって高い完成度を実現するという点で、「桶は桶屋」の精神が国境を超えて共通していることがわかります。
ラ・ショー=ドフォンという夢の町
スイスには時計作りで有名な町が数多く存在しています。
例えば複雑なムーブメント製作を得意とする町「ル・ブラッシュ」やスイスと言えば「ジュネーブ」、天文台のある「ヌーシャテル」など一流メーカーが揃う町がいくつも存在しています。
その中でも一際特別な土地があり、世界遺産にも「ラ・ショー=ド=フォンとル・ロックル、時計製造業の都市計画」という名で隣町のル・ロックルとともに登録されているのが「ラ・ショー=ドフォン」です。
ちなみに標高1000mの山間部に位置する為、天気はほぼほぼ雨もしくは曇りという感じです。
「ラ・ショー=ド=フォン」は、スイス時計産業の中心地として「夢の町」と称されます。18世紀から続く時計製造の伝統を持ち、町全体が時計産業に特化した都市計画を施しています。世界的ブランドの工場が立ち並び、ムーブメントや外装部品を製造する専門メーカーが密集しています。また、時計技術者を養成する学校や革新を推進する企業も集結しており、時計製造の全プロセスがここで完結します。時計愛好家にとっては、まさに理想的な場所です。
ブライトリングは?
ブライトリングの歴史は、スイス時計産業の発展とともに深く結びついています。1884年、レオン・ブライトリングによって創業された同社は、最初に「サンティミエ」という小さな町でスタートしました。しかし、急成長を遂げたブライトリングは、より広い産業基盤を求め、1892年にスイス時計産業の中心地「ラ・ショー=ド=フォン」のモンブリラン通りへと移転します。この移転は、ブライトリングの発展において大きな転機となり、「モンブリラン」というモデルが誕生した背景でもあります。この時計モデル名は、まさにこの歴史的な場所であるモンブリラン通りに由来しています。
2001年には、ブライトリングが新たな一歩を踏み出します。ラ・ショー=ド=フォンに「ブライトリング・クロノメトリー」と呼ばれる最先端の製造施設が建設されました。この施設は、時計製造の技術革新において重要な役割を担い、特にクロノメーター認定を受ける高精度なムーブメントの製造に特化しています。クロノメーターは、高い精度を維持することが求められる厳しい基準をクリアしたムーブメントに与えられる称号であり、ブライトリングがその品質を追求し続けている証です。
この「クロノメトリー」の施設では、従来の手作業による職人技と最新の製造技術が融合され、時計作りのすべての工程が一貫して行われています。特に、クロノグラフの製造における専門技術は他に類を見ないものであり、ブライトリングの時計が持つ高い信頼性と精度を支える柱となっています。
まとめ
ブライトリングは、ラ・ショー=ド=フォンという時計製造の中心地に根を張り、同地での発展を通じて、その名を世界に広めました。ラ・ショー=ド=フォンは、歴史的に時計産業における技術と知識が集まる場所であり、ブライトリングがこの地に本拠を構え続けていることは、ブランドの信頼性と革新を象徴しています。特にクロノグラフや航空用時計といったブライトリングの代名詞的な製品は、この町の時計技術の伝統と共に磨き上げられました。
ぜひ世界遺産の町で作り上げられた時計をご覧いただければと思います。