クロノマット, ナビタイマー

ブライトリングのスタッフになって1年がたった西川が感じたブライトリングの持つ4つの魅力をご紹介【後編】

皆様こんにちは。
いつもブライトリングブティック京都のブログをご覧いただき誠にありがとうございます。
本日は【前編】【中編】からの続きでいったん最終章としています。
ぜひ【前編】【中編】をご覧でない方は先にご確認いただけると幸いです!

時計ブランドには「得意・不得意」がある!?~ブライトリングが「総合ブランド」として際立つ理由~

時計ブランドには、それぞれ「得意なジャンル」と「苦手なジャンル」が存在します。
その理由は、時計のジャンルごとに
求められる技術や性能が大きく異なるからです。

例えば、パイロットウォッチとダイバーズウォッチは、どちらも腕時計ですが、使用目的や必要とされるスペックが全く異なります。

パイロットウォッチ → 視認性の高さ・耐磁性・操作性の良さが求められる
ダイバーズウォッチ → 高い防水性能・耐圧構造・回転ベゼルが必要
このように、それぞれのジャンルで専門的な技術が求められるため、すべてのジャンルを得意とするブランドは多くありません。

下の図は各ブランドの得意分野を示しています。
赤文字…スウォッチグループ
青文字…リシュモングループ
緑文字…LVMHグループ
黒文字…独立ブランド

業界最大のコングロマリットとも称されるスウォッチグループはどの層にもバランス良くブランドを配置している事が分かります。
この仕組みのメリットは、
各ブランドが専門性を高めやすい
グループ内で技術やムーブメントを共有できるため、開発コストを削減できる
特定のラインナップだけで勝負できる

しかし一方で、
グループの意向によってブランドの方向性が変わりやすい
苦手分野の開発は他ブランドに頼るため、自社での技術革新が進みにくい
といったデメリットもあります。 

では、ブライトリングのような総合ブランドと言われる独立系ブランドはどのような商品展開なのでしょうか。

写真はラインナップの平均単価、黄色い線はラインナップの価格幅を表しています。

ブライトリングは、スイスの時計業界でも数少ない「独立総合ブランド」のひとつです。
多くのブランドが大手グループ(コングロマリット)の傘下に入り、技術や部品を共有しながら製品開発を行う中、ブライトリングはすべてのジャンルの時計を自らの手で作り上げています。

これこそが、ブライトリングが他のブランドと一線を画す大きなポイントです。 
ブライトリングは、パイロットウォッチの「ナビタイマー」や、スポーツクロノグラフの「クロノマット」
そしてミリタリーウォッチの
「アベンジャー」など、多彩なラインナップを展開しています。

しかし、それだけではありません。

クロノグラフ搭載モデルと、非搭載モデルをラインナップ
エントリーモデルからハイエンドモデルまで幅広い価格帯を用意
金無垢、トゥールビヨン、パーペチュアルカレンダーといった高級機構を搭載

このように、ブライトリングは単に「クロノグラフのブランド」ではなく、エントリーユーザーからハイエンド層まで対応する総合ブランドとしてのポジションを確立しています。
例えば、ナビタイマーには以下のようなバリエーションがあります。

モデル搭載ムーブメント価格帯
ナビタイマー B01 43自社製クロノグラフ B01約100万円台
ナビタイマー オートマチック 41クロノグラフなしの3針モデル約80万円台
ナビタイマー B01 ゴールド無垢高級素材を使用したハイエンドモデル300万円以上

このように、クロノグラフの有無や素材の違いによって価格差を作り、幅広いユーザーに対応しています。
近年のブライトリングは、金無垢モデルや複雑機構を搭載したハイエンドモデルの開発にも積極的に取り組んでいます。

ゴールドやプラチナなどの貴金属を使用した高級モデル
トゥールビヨン(重力の影響を打ち消す機構)を搭載した特別モデル
パーペチュアルカレンダー(永久カレンダー)を採用した高度な機械式時計
こうした技術力の高さも、独立ブランドであるブライトリングの大きな魅力です。
これらの挑戦を可能にしているのが、ブライトリングの時計製造工場「クロノメトリー」の存在です。

クロノメトリーは、スイスのラ・ショー=ド=フォンにあるブライトリングの自社製造拠点です。
ここでは、ムーブメントの組み立てから品質管理までを徹底して行い、厳格な基準のもとで時計が製造されています。

特に、ブライトリングの時計はすべてCOSC認定(スイス公認クロノメーター)を取得しており、その高い精度と品質を支えているのがクロノメトリーの存在です。
B01をはじめとする自社ムーブメントの開発・製造
スイス最高水準の品質管理と検査体制
職人の手作業による精密な組み立て
これらの取り組みにより、ブライトリングの時計は「精度・耐久性・信頼性」のすべてにおいて最高レベルを維持しています。 

ブライトリングのブレスレットが「名前を持つ」理由とは?~時計ブランドの中でも異彩を放つ、こだわりのブレスレットデザイン~

ブライトリングを所有している方なら、以下のようなブレスレットの名前を一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?

ナビタイマーブレスレット
ルーローブレスレット
プロフェッショナルブレスレット
パイロットブレスレット
オーシャンクラシックブレスレット(ミラネーゼブレスレット)

これらはすべて、ブライトリングの時計に採用されている正式なブレスレットの名称です。
しかし、多くの時計ブランドでは、ブレスレットに特定の名前を付けることは珍しく、
単に「○○用ブレスレット」「メタルブレス」「ラバーストラップ」などと呼ばれることがほとんどです。

では、なぜブライトリングはブレスレットに「名前をつける」のでしょうか?
そこには、ブライトリングならではのこだわりと哲学が込められています。 

1️⃣ ブレスレットにも「歴史」と「アイデンティティ」がある

一般的に、時計ブランドはケースやムーブメントの開発に注力することが多く、
ブレスレットはあくまで「時計を装着するためのパーツ」として扱われがちです。

しかし、ブライトリングは「ブレスレットも時計の一部であり、デザインや機能性を決定づける重要な要素」と考えています。
そのため、それぞれの時計モデルに最適なブレスレットを設計し、正式な名称を与えることでブランドの個性を強調しています。

例えば、以下のようにブレスレットごとに異なる特徴があります。

ブレスレット名 特徴 採用モデル
ナビタイマーブレスレット クラシカルなパイロットウォッチに最適 ナビタイマー、プレミエ
ルーローブレスレット 丸みを帯びたコマが連なる柔軟なデザイン クロノマット
プロフェッショナルブレスレット 軽量で耐久性に優れた設計 アベンジャー、エアロスペース
パイロットブレスレット タフな環境に耐える堅牢なデザイン クラシックアヴィ
オーシャンクラシックブレスレット(ミラネーゼブレスレット) メッシュ構造でレトロな雰囲気を演出 スーパーオーシャンヘリテージ、トップタイム

このように、各ブレスレットは単なる付属品ではなく、時計のデザインや機能を引き立てる重要な要素として存在しています。

2️⃣ ブレスレットのデザインと機能性へのこだわり

ナビタイマーブレスレットクラシックなパイロットウォッチに最適
特徴:洗練されたデザイン、エレガントな印象
ナビタイマー専用に設計されたブレスレットで、クラシックな雰囲気を演出。
ポリッシュ仕上げが施され、華やかで高級感のあるスタイルを実現しています。現在はプレミエシリーズにも採用。
✅ ルーローブレスレット:1980年代のアイコニックなデザイン
特徴:丸みを帯びたコマが連なる、しなやかで快適な装着感
1984年に誕生したクロノマットに採用されたデザインを現代に復刻。
ブレスレットが腕にフィットしやすく、快適な着け心地を実現しています。
✅ プロフェッショナルブレスレット:軽量&高耐久のスポーツ仕様
特徴:軽量で実用性の高いデザイン
主にチタン素材を使用し、スポーツやアウトドアシーンに最適なブレスレット。
アベンジャーやエアロスペースといった、アクティブなシーン向けの時計に採用。
✅ パイロットブレスレット:プロフェッショナル仕様のタフなブレスレット
特徴:頑丈で耐久性の高い設計、実用性を重視
軍用やプロフェッショナル用途を想定し、タフな環境でも耐えうる耐久性を備えたブレスレット。
クラシックアヴィなど、ミリタリーテイストの強いモデルに採用。
✅ オーシャンクラシックブレスレット(ミラネーゼブレスレット):レトロなダイバーズウォッチにマッチ
特徴:メッシュ構造によるヴィンテージ感と上品なデザイン
1950~60年代に流行したメッシュブレスレットを現代にアレンジ。
スーパーオーシャンヘリテージやトップタイムに採用され、レトロな雰囲気を演出しつつ、しなやかで快適な着け心地を提供します。

3️⃣ ブレスレットの品質管理と耐久性への徹底したこだわり

ブライトリングのブレスレットは、見た目の美しさだけでなく、長期間快適に使用できる実用性にもこだわっています。

工具なしでサイズ調整が可能な「マイクロアジャスト機構」を搭載(モデルによる)
ポリッシュ仕上げとサテン仕上げを組み合わせ、デザイン性を向上
一つひとつのコマがしっかりとした厚みを持ち、頑丈な作り

これにより、ブライトリングのブレスレットは「美しさ」「快適さ」「耐久性」のすべてを兼ね備えた、高品質なパーツとして仕上げられています。

4️⃣ なぜブライトリングのブレスレットには「名前」がついているのか?

ブレスレットにも「ブランドのアイデンティティ」が詰まっているため
デザインや機能性に明確なコンセプトがあるため
時計とブレスレットが一体となることで、独自の世界観を確立しているため

ブライトリングは、「ブレスレットを単なる付属品ではなく、時計のデザインの一部として考える」という哲学を持っています。
そのため、それぞれの時計モデルに最適なブレスレットを開発し、正式な名称を与えているのです。

まとめ:ブライトリングブティック京都はお客様と共に時計を選ぶ場所です

1. 総合ブランドとして、あらゆるジャンルの時計を自社で開発
2. ブレスレットにもこだわり抜き、独自のデザインと快適性を追求
3. 自社製造工場「クロノメトリー」で最高レベルの品質を実現
4. 独立ブランドならではの誠実な価格設定と、ユーザー目線の経営

ブライトリングは、単なる「高級時計ブランド」ではなく、独立ブランドとしての誇りと技術力を持つ、唯一無二の存在です。

ブライトリングブティック京都にご来店いただいたことのある方は不思議に思ったことがあるかもしれません。
それは時計のショーケースが壁側に接しているという点です。
普通の店舗では壁とショーケースの間にスタッフ用のスペースがあります。
ブライトリングブティック京都がお客様側にショーケースの扉を開くように作られているのは、「お客様と一緒に時計を選ぶため」なんです。

実際にこれまでの1年間を通して、ブライトリングの時計がなぜ多くの方に愛され続けているのかを改めて実感しました。

ぜひ、店頭で手に取って、ブライトリングの持つ「本物の価値」を体験してみてください。
ブライトリングブティック京都で、皆さまのご来店を心よりお待ちしております!